高速水着を買うときは、候補のモデルを絞り、そのモデルのサイズ表で身体の寸法を確認してから、試着できる販売店を探すと選びやすくなります。同じメーカーのSサイズでも、生地や形が変われば着用感は変わります。

この記事では、2026年9月9日に国内公式サイトで掲載を確認できたarena、ミズノ、Speedoのモデルを比較します。製品の特徴はメーカーの説明に基づき、試着で何を確かめるかは編集部の実用的な整理として紹介します。在庫や取扱サイズは購入先で確認してください。

大会の水着規定と、記録公認の条件を確認する

候補を探す前に、出場する大会の要項を開きましょう。承認が必要な大会では、商品名だけでなく現物の承認表示を確かめ、必要に応じてWorld Aquaticsの承認水着一覧と照合します。承認は競技に使用するための条件であり、記録が伸びることを保証する表示ではありません。

国内マスターズには、参加時の水着と記録公認で条件が異なる点があります。協会の案内では、形状・素材の規定を満たせば承認マークのない水着も使用できます。一方、世界新記録の申請と日本新記録の公認には、有効な承認マークのある水着が必要です。大会要項と日本マスターズ水泳協会の水着の取り扱いをあわせて確認してください。

初めて出場する場合は、水着以外の準備も水泳大会の持ち物チェックリストで確認できます。

arenaのAQUAFORCE STORMはCPとMFの構造を比べる

arenaのAQUAFORCE STORMは、CPとMFの2タイプがあります。

モデル公式説明で確認できる特徴試着で確かめたいこと
CP臀部から太ももの裏側にかけたグリップテープでアップキックを支える設計。男女でテープや生地の配置が異なる太もも周りの支えを感じる位置と、脚を動かしたときの引っかかり
MF伸びやすさと軽さを狙い、身頃を1枚の生地で構成する設計股関節や上半身を動かしたときの生地の追従と、余りの有無

候補にする理由は「CPならこの泳法」と決めるより、いまの水着で困っている箇所と結びつけるほうが具体的です。たとえば太ももの動きが気になるなら、その部分の構造を販売店に説明してもらい、試着で確認します。

女性用は背中の開き方にも種類があります。同じCP・MFという名前でも、男女や背面の形が違えば同じ着用感とは限りません。色だけでなく、購入する型番まで照合しましょう。

ミズノGX・SONIC ROYALはPW・MT・SFから候補を選ぶ

GX・SONIC ROYALの公式ページでは、3タイプを次のように説明しています。

タイプメーカーが掲げる特徴比較するときの着眼点
PW(Power)キックの支えと浮き感脚を動かしたとき、支える部分が自分の身体にどう当たるか
MT(Motion)浮き感と動きやすさ支えを感じながら、泳ぎに必要な動きを取れるか
SF(Soft)動きやすさ腕や脚を動かしたときの張りと、生地の余りがないか

ここでいう「浮き感」はメーカーが示す製品の特徴です。着れば誰でも腰が上がる、一定の秒数を短縮できるという意味ではありません。また、MTを初めての人全員に勧める根拠にもなりません。

ROYALを選ぶ場合は、商品ページの一般的なサイズ表示に加え、GX SONIC専用の適合サイズ目安を確認します。たとえば男性用SFの公式ページには、ヒップと腰骨回りの表があります。適合サイズより小さいものを選ぶと接着部の剥がれや破れにつながる可能性も示されています。

SpeedoはGLINTとIntent・Valor 2.0の仕様を確認する

Speedoは国内公式サイトで、GLINT、Pure Intent 2.0、Pure Valor 2.0を確認できます。以下は男性用ジャマーの商品説明に基づく比較です。

モデル公式説明で確認できる特徴
GLINTパーツやサイズのバランスを見直した日本製モデル。軽く柔軟な生地と適度な着圧を掲げる
Pure Intent 2.02層構造の着圧、身体の形に沿う接合部、役割の異なる生地を組み合わせる
Pure Valor 2.0軽量な生地と適度な着圧、脚の内側の接合部によるサポートを掲げる

日本製という説明だけで、自分の体型に必ず合うとは判断できません。女性用を選ぶ場合も、上の男性用比較に加えて、肩紐・背面形状と女性用のサイズ案内を確認してください。

サイズ表記にも注意が必要です。GLINTの商品ページにはS・Mなどの表示があり、Intent・Valor 2.0には22・24・25などの数字が使われています。「普段Mだから24」のように置き換えず、Speedoのサイズ表の該当する区分を参照します。女性用Fastskinでは、バストやヒップに加えて丸丈(Body Loop)も確認する構成です。

サイズは身体を測り、型番ごとの表に照らす

高速水着のサイズ確認を、身体を測る、専用サイズ表に照らす、試着で確かめるの3段階で示した図
採寸から試着へ進む順序。測る位置や必要な寸法は、購入する型番の公式サイズ表で確認してください。

採寸は、水着選びの前にできる具体的な準備です。arenaのサイズ案内も、薄着の状態で身体を測るよう案内しています。表が示しているのが身体の寸法なのか、水着を平置きした寸法なのかも確認しましょう。

販売店には「普段はM」と伝えるだけでなく、測った寸法と現在の水着の型番、困っている箇所を伝えると相談しやすくなります。サイズの境目に入る場合や、ヒップと腰回りが別のサイズに当てはまる場合は、その数値をそのまま見せてください。小さい側へ一律に寄せる選び方は避けます。

試着では股の位置を合わせてから腕と脚を動かす

試着時は、まず販売店の方法に従って正しく着用します。脚の付け根まで上がっていない状態で肩紐や腰だけを引くと、サイズが合わないのか、着方が整っていないのかを区別しにくくなります。

編集部では、試着で次の3点を確認することを勧めます。

  • 股の位置、裾、肩紐が収まり、生地の大きな余りや局所的な突っ張りがないか。
  • 腕を上げる、脚を曲げるなど、自分の種目で使う動きを無理なく取れるか。
  • 痛みやしびれ、息苦しさが出ていないか。出たら試着を中断して販売店に相談する。

店頭での動作確認だけでは、水中の着用感やタイムまでは分かりません。それでも「とりあえず着られた」で終えず、気になる箇所を具体的に確かめる助けになります。通販は購入前に返品・サイズ交換の条件を読み、試着できると思い込んで注文しないようにしましょう。

着替える時間と手入れまで含めて購入を決める

予選・決勝や複数種目に出るなら、レース間に着替える時間が取れるかも選ぶ材料になります。日本マスターズ水泳協会は、締め付けの強い高速水着を長時間着続けることへの注意も示しています。招集やアップとの間隔は水泳大会当日のスケジュールの組み方で整理してください。

購入後は高速水着の着方・脱ぎ方とモデルの説明書で手順を確認し、レース後は洗濯表示に合う手入れをします。練習用水着と高速水着の洗い方・干し方も確認し、保管まで無理なく続けられる1着を選びましょう。