マスターズの大会で複数種目に出る日は、レース時刻だけでなく、招集と準備の予定を一緒に書くと動きやすくなります。1本目を泳ぎ終えてから「次まで何をしよう」と考えるより、休める場所と次に確認する時点を決めておきましょう。

ただし、競技予定時刻は確定した発車時刻とは違います。進行が早まることも遅れることもあるため、時間割は当日の放送や進行に合わせて直します。ここでは、2種目に出る架空例を使って作り方を説明します。持ち物や申込の準備は初めての水泳大会のチェックリストで先に確認できます。

種目、組、招集の案内を一枚にまとめる

大会の2次要項やプログラムが出たら、自分の個人種目とリレーをすべて抜き出します。日付だけでなく、午前・午後の別、競技番号、組、レーンも確認します。

書いておく項目当日使う場面
種目・競技番号・組・レーン進行表示と自分の順番を照合する
競技予定時刻1日の大まかな間隔をつかむ
招集の基準と場所何組前に、どこへ行くかを決める
アップ用プールの利用時間泳げる時間と移動を確保する
リレーの手続き締切メンバー・泳順の確認や提出を済ませる

例えば、2026年4月開催の日本マスターズ短水路・習志野会場では、招集は原則6組前、25m種目は8組前という案内でした。これはその大会の運用例です。「どの大会でも10分前に行けばよい」と置き換えず、出場先の案内を読みます。同大会の2次要項

何組前という招集では、時計だけでなく進行中の種目と組を見ます。50mの数組と400mの数組では待ち時間が違うためです。プログラムの読み方に迷う場合は、組・レーンと招集前の確認事項を参照してください。

招集へ行くまでの準備を、後ろから並べる

次に、招集場所へ向かうまでに何を済ませるかを並べます。レース直前に水着を着替える人と、朝からレース用水着を着る人では、必要な時間も移動も違います。

  1. 招集場所へ行く。
  2. その前に、着替え、トイレ、ゴーグルなどの確認を終える。
  3. さらに前に、必要なアップと身体を拭く時間を取る。
  4. 残る時間を、食事、休憩、チームへの連絡に使う。

この順番で考えると、「昼休みが長そうだから外で食べよう」と先に予定を入れ、戻る時間が足りなくなる事態を避けやすくなります。アップの量は一律に決めず、普段の準備、種目、会場の混雑や利用時間に合わせます。具体的な内容はレース前のウォーミングアップで扱っています。

また、メインプールとサブプールが同じ時間に使えるとは限りません。先ほどの習志野会場の要項でも利用時間は別々に示され、アップ中のコース運用は放送に従う形でした。自分の準備がその施設で可能か、先に確かめておきます。

午前と午後に1種目ずつ泳ぐ日の記入例

次は、10:10に50m自由形、13:20に100m自由形を泳ぐ想定の架空の時間割です。大会の時刻や推奨アップ時間を示すものではありません。招集だけは固定の時計時刻にせず、実際の進行と大会の指定で判断する形にしています。

時刻・タイミング自分の行動その場で確認すること
8:10 到着受付、荷物の置き場所と会場内の動線を確認招集場所、進行表示、プール利用案内
8:35ごろ利用可能なプールで、普段の準備をもとにアップコースの指定、混雑、終了時間
アップ後身体を拭き、休憩しながら着替えなどを済ませる第1種目の進行と招集開始
指定の組数前第1種目の招集場所へ種目、組、レーン
10:10 予定50m自由形係員の案内に従って出場
第1レース後身体を拭き、次の招集を確認進行の前後、リレーなどの追加手続き
10:40ごろ持参した食事を取り、座って休む次の準備までの余裕、食べられる場所
12:15ごろ体調を確かめ、必要な準備と移動を始めるプールの利用可否、第2種目の進行
指定の組数前第2種目の招集場所へ種目、組、レーン
13:20 予定100m自由形係員の案内に従って出場

時計時刻を入れる目的は、「休んでよい時間」を見つけることです。表のすべてを予定どおり実行することではありません。最初のレース後に次の進行を確認し、10:40や12:15の予定を動かします。

第1レースの後に次の招集を確認し、食事と休憩、準備と移動、招集を経て第2レースへ向かう順序の図

次の招集を確認してから、残り時間に合う過ごし方を決めます。矢印は行動の順序を示し、カードや矢印の長さは所要時間を表していません。食事やアップの量は、間隔と本人の状態に合わせて調整します。

レース間の食事は、間隔と食べ慣れた量で決める

複数種目の日は、昼食を一度に済ませる形が合わないこともあります。次の準備まで余裕があれば普段食べ慣れた食事を取り、間隔が短ければ食べやすいものを少量ずつにするなど、予定に合わせます。

オーストラリア・ビクトリア州政府の運動前後の食事ガイドは、活動前の炭水化物、消化しやすい軽食、活動後の炭水化物とたんぱく質などを紹介しています。ただし、これはマスターズの全員に同じ食事量や時刻を指定するものではありません。

上の10:40は、架空の予定に食事の枠を設けた例です。胃腸の調子や普段の経験を無視して、その時刻に食べ切る必要はありません。当日初めて使う補給食を増やすより、練習日にも試したものを用意します。飲み物も手元に置き、水泳中の水分補給の考え方も確認しておきましょう。食事場所や飲食禁止区域は会場のルールに従います。

進行が変わったら、招集と必要な準備を優先する

進行が早まった場合は、次の招集までに必要な行動を残し、動画の見直しや記録の細かな整理、買い物などを後へ回します。追加のアップも、予定していたからといって無理に消化しません。まず荷物と移動経路を確認し、落ち着いて招集へ向かいます。

遅れた場合は、空いた時間のたびにアップを最初から繰り返すより、身体を拭いて休み、進行表示や放送を確認する時点を決めます。チームで確認を分担する場合も、自分の種目と組を共有し、「誰かが呼んでくれるはず」で任せ切りにはしないようにします。

リレーは、競技時刻より前にメンバーや泳順の手続きが必要なことがあります。個人種目だけの表へリレーも加え、代表者との集合時刻を書き込みましょう。種目や手続きが重なりそうなら、大会案内を読み、チーム代表者や係員へ早めに確認します。自分の都合で招集を遅らせられるとは考えないことが大切です。

予定を変えても体調が戻らないときは、時間割を守るより出場できる状態かを優先し、大会の救護担当などへ相談します。帰宅後は「休憩が足りなかった」「招集場所まで遠かった」など、次回直したい点を一つ残すと、自分に合う時間割を作りやすくなります。