平泳ぎで息を吸った後、腰だけが残り、脚が深く沈む。次のキックを打っても上へ進む感じがする。そんなときは、呼吸中の高さだけでなく、水中へ戻る順番を見ます。

先に短く言うと、確認するのは次の3点です。

  • 息を吸うために、頭だけを高く持ち上げていないか
  • 顔を戻す前に、腕が前へ伸び始めているか
  • キック開始時に、頭、胸、腰が前へ向かう姿勢へ戻っているか

呼吸では頭の動きが変わる

競技経験のある15人が、毎ストローク呼吸する条件と、2回に1回呼吸する条件で25mを泳いだ研究があります。

呼吸しないストロークでは、呼吸するストロークより頭の上下動が小さく、身体の前方向の最高速度が高くなりました。

一方、股関節、膝、体幹の角度や、ストローク内の平均的な速度変化には、条件間の差が確認されませんでした。

呼吸を減らせば腰の沈みが解決する、という結果ではありません。呼吸の有無で頭の軌道は変わるものの、身体全体の動きは単純には決まらないことを示しています。

腰が沈むときの3つの見方

1. 頭が上へ移動しすぎていないか

口を水から出すために、首を反らせて頭だけを上げると、身体が前へ進む動きより上下動が目立ちます。

横動画で、頭頂部の最高点だけを見ます。胸まで一緒に前上方へ動いているのか、頭だけが上へ抜けているのかを分けます。

2. 顔と腕を戻す動きが遅れていないか

呼吸後に顔が前を向いたままだと、腕を前へ伸ばす動きも遅れやすくなります。その間に脚を引きつけると、身体の前面が広がり、抵抗が増えます。

研究レビューでは、エリート選手が各局面で長く進める背景として、片方の手足が推進している間に、もう片方を抵抗の少ない姿勢へ保つ能力が挙げられています。

顔を先に水へ落とすのではなく、腕を前へ戻す動きと一緒に、頭から腰までが前へ長くなるかを見ます。

3. キックが上向きになっていないか

腰が深いまま膝を引きつけると、蹴り終わりで身体が前ではなく上へ動くことがあります。

後方斜め下の動画で、足が閉じた後に腰が水面へ浮くだけなのか、身体全体が前へ進んでいるのかを確認します。

呼吸を小さくする前に、戻りを比べる

呼吸を無理に浅くすると、息苦しさで全体のリズムが崩れることがあります。まず通常の呼吸量のまま、呼吸後の動きを比べます。

  1. 横から通常泳を撮る
    頭が最高点に達してから、腕が伸び切るまでを見ます。
  2. 軽いペースでもう1本撮る
    頭の高さではなく、戻る時間が変わるかを比べます。
  3. キック開始時で止める
    頭、胸、腰が前へ向いているかを確認します。

これは診断用の基準ではなく、原因を切り分ける見方です。腰や首に痛みがある場合は、反りを小さくする練習を続けず、専門家へ相談してください。

まとめ

平泳ぎで呼吸後に腰が沈むときは、頭の高さだけで判断しません。

  • 頭だけが上へ動いていないか
  • 顔と腕が前へ戻る動きに間がないか
  • 腰が深いままキックを始めていないか

横と後方斜め下から撮り、呼吸の頂点より、その後に前へ戻る時間を確認します。

よくある質問

平泳ぎでは頭を上げないほうがよいですか?

呼吸とルール上、頭は水面へ出ます。上げないことではなく、頭だけを反らせず、腕を前へ戻す動きと一緒に姿勢を戻せるかを見ます。

腰が沈むならキックを強くすべきですか?

強いキックだけでは解決しない場合があります。キック開始時に腰が深いと、力が前ではなく上向きに使われることがあります。まず呼吸後の姿勢を確認します。

参考文献