平泳ぎはゆっくり泳いでいるのに疲れる。25mの後半で呼吸が苦しくなり、手足を急いでも進まない。そんなときは、体力だけでなく1ストロークの中で何度止まっているかを見ます。

平泳ぎは、腕と脚の推進が途切れながら続く泳ぎです。伸びすぎれば速度が落ち、急ぎすぎれば手足を戻す回数が増えます。

先に短く言うと、次の2つを同時に記録します。

  • 25mのタイムとストローク数
  • 前半と後半で、1回の伸びがどれだけ変わるか

伸びすぎても、急ぎすぎても負担が増える

38件の研究をまとめたレビューでは、100mは200mよりストローク数が多く、1回で進む距離が短い傾向でした。推進に使う時間は長く、伸びに使う時間は短くなっていました。

同じレビューでは、ストローク数の増加はエネルギー消費の増加と、1回で進む距離の増加はエネルギー消費の低下と関係していました。ただし関係は強くなく、個人差もあります。

少ない回数で泳げば必ず楽になる、という意味ではありません。止まるほど長く伸びれば、次のストロークで再加速する必要があります。

疲れる場所で原因を分ける

腕が先に疲れる

脚で得た速度が残っているうちに次のプルを始めると、腕の回数が増えます。前へ伸び切る前に手を開いていないかを見ます。

一方、呼吸後に腕を胸の前で止めると、1回ごとの負担が大きくなります。ストローク数だけでなく、腕を前へ戻す速さも確認します。

脚が先に疲れる

身体が止まるたびに、キックで速度を作り直している可能性があります。キック直後の伸びを短くしすぎていないか、逆に止まるまで待っていないかを見ます。

呼吸が先に苦しくなる

頭を高く上げ、長く水上に残すと、上下動が大きくなります。呼吸量を減らす前に、顔と腕が前へ戻る時間を確認します。

同じペースで回数を比べる

疲れ方を確認するときは、全力の1本だけで判断しません。

  1. 楽なペースで25mを3本泳ぐ
    タイムとストローク数を記録します。
  2. 毎回の休息時間をそろえる
    疲労条件をできるだけ同じにします。
  3. 最初と最後の1本を動画で比べる
    伸び、呼吸、手足の重なりを見るようにします。

競技者とレクリエーションスイマーを比べた研究では、速度が変わると競技者は手足の時間関係を変えていました。

疲れた後も最初と同じテンポを守ることより、どの局面が長くなり、どこを急いでいるかを見るほうが実用的です。

記録は3項目で十分

記録する項目分かること
25mタイム全体の速さ
ストローク数動作を繰り返す回数
最後の5mの感覚腕、脚、呼吸のどこが崩れたか

最少ストロークを競う必要はありません。同じペースで回数が急に増える、または同じ回数でもタイムが落ちる変化を探します。

まとめ

平泳ぎですぐ疲れるときは、体力だけでなく動作の配分を確認します。

  • 伸びが長すぎて、毎回止まっていないか
  • 急ぎすぎて、ストローク数が増えていないか
  • 疲れた後に、手足の重なりが変わっていないか

タイムとストローク数を一緒に記録し、前半と後半の動画を比べます。最も変化した局面から調整します。

よくある質問

平泳ぎは長く伸びるほど楽ですか?

止まる前まで速度を使えるなら有効ですが、長すぎる伸びは再加速の負担を増やします。同じタイムでストローク数と疲れ方がどう変わるかを比べます。

ストローク数を減らせば速くなりますか?

必ずしも速くなりません。1回で進む距離と動作の回数にはバランスがあります。回数だけでなくタイムも同時に記録します。

参考文献